初恋のきた道


久しぶりに映画を観てきました。チャン・イーモウ監督の2000年公開の中米合作映画です。ラブストーリであると同時に親子の物語であり、更に文化大革命という時代と都市と農村の物語なのだと感じました。若き日の父と母との過去の回想シーンはカラーで描かれ、特に主人公のチャン・ツィイーが演じるチャオディの衣装のピンクと赤、それに田舎の四季が鮮やかで印象的です。父の死から始まる現在のシーンは逆にモノクロで表現されています。とても素敵な映画でした。

スウェーデンのミステリー作家、ヨハン・テオリンの作品、「黄昏に眠る秋」を読みました。スウェーデンの南部、スウェーデン本土にコバンザメのように張り付いたように見える、バルト海に浮かぶ細長い島での物語です。都会風の洒落たミステリーではなく、どちらかといえば、重苦しいストーリーなのですが、登場人物が丁寧にそれぞれの個性が描かれ、特に探偵役の老人、元船長イェルロフがいい。